海外で生まれ変わった男のバイリンガル日記

コミュニケーションから逃げ続けた学生時代。人嫌いを克服するために人口世界1位の中国に飛び込むことを決断。ニーハオしか知らないゼロの状態から、現地人と対等にビジネスで渡り合うまでになった道筋を公開!得た経験をもとに英語の基礎を3ヶ月で習得。実践で培ったストリートな言語スキルをお伝えします。

言語を勉強する上で陥りやすいこと

f:id:claire0904:20160429101037j:plain

 

 

ニーハオ!
こんにちは、トモです。

先日、「中国語の参考書でオススメはありませんか?」と
相談を受け、とある大型書店に行ってきました。

他のコーナーには目もくれず、
語学コーナーに直行して驚きました。

英語のコーナーでは参考書と同じぐらい、
TOEICTOEFLなどの検定関係の書籍が並んでいます。

そのことは以前から知っていたのですが、
まさか中国語も同じようになっているとは!?

中国語検定やHSK(汉语水平考试)の
問題集や対策本がズラッと並んでいる。

僕が中国語の勉強をスタートした頃は、
HSK関連のものはほとんど出版されていませんでした。

中国から原書を取り寄せるしか方法がないほど、
手に入れるのさえ困難でした。

HSKってなんですか?」と聞かれるほうが多かったぐらいです。

 

ちなみに、HSKというのは、
中国政府が公認している検定になります。

中国語の運用力を測定するテストといった感じです。

現在は、1級〜6級までという級別になりました。
日本とは違って、級数が大きいほど上の級になります。

1級から始まり、6級が1番上の級ということです。

僕が上海の大学に在籍中は、旧方式の時代でした。

3級〜8級までが中級。
9級〜11級までが上級といった区分けです。

基本的に中国の大学は、HSKの級が進級や卒業の条件になっています。

僕の大学は、文系だったので卒業条件は8級でした。
現在のHSKでの5級(210〜300点)に相当します。

 

中国で留学生活を送っていると、
日本人と会うと必ずHSKの話になります。

軽く自己紹介すると、
決まって「HSK何級ですか?」という話になります。

HSKの級自体が、その人のレベルをあらわす。

日本でも昔は身分制度がありましたが、
級が上なら実力も上だと判断される。

そういった風潮すら感じるほどの異様な環境でした。

学年が上の人が言うことより、級が上の人の話を信用する。

そんな妙な実力社会が広がっていました。

 

実を言うと、僕もHSKに相当苦しめられた過去があります。

1年生のときにいきなり落第の危機がやってきました。

1年の前期から後期に進むのにも、
HSKが必要になります。

HSK4級(現在の4級)を取れないと、
研修クラスに落とされてしまうのです。

最初にHSKを受けたときは、
学校に行ってるし4級ぐらい取れるだろうと
楽観的に考えていました。

 

ですが・・・

実際に受けて、絶望しました。

 

「全然分からない。」

 

4級に到達したのは読解のセクションだけ。

リスニングは3級にすら達していない有様。

これは、ヤバイと焦りを感じました。

 

そこから試験勉強という、
僕が1番嫌うものをスタートしました。

本心を言うとやりたくなかったのですが、
上海での留学生活は続けたかったので、
そこはグッと堪えてやりました。

問題集を解いてみても、
バツばかりが並ぶのです。

正解率は良くて35%。

半年勉強してそれぐらいでした。

実に、6割以上の確率で、
バツが並んでいきます。

さすがに、落ち込みますし、
やる気が萎えそうになってきます。

 

できないことに目を向けてしまう。

これは、完全に学校でのテスト勉強が
影響しているものだと思います。

満点を取ることを良しとする。

 

そんな傾向を僕も受け継いでいたのですが、
HSKの大きな壁に絶望し、

ここで大きな方向転換をします。

言ってみれば、開き直りました。

 

確かに理解してない問題ばかり。

解けない問題ばかりだけど…

その中にもちゃんと理解して
問題を解けたものがあったこと。

できるようになったことに目を向けるようにしました。

1つでも良いから、成長すればOK。

1%でも良いから、理解が深まれば成功。

これは誰かに教わったわけではないのですが、
勉強を続けていくことを考えると
この考えに行きつきました。

頑張らなきゃ、我慢して耐えないと。
やらなければいけない。

この考えのままでは、いつか苦しくなって止めてしまう。

それだけはなんとしてでも回避したかったので、
違う道を選ぶことにしたわけです。

確かに、グッと我慢して
短期間で詰め込むほうが一時的には効果がでます。

テストだけを考えるなら、
対策を立てて、理詰めでやっていくほうが向いています。

 

ただ、僕の場合は、
絶対に言語を嫌いになりたくありませんでした。

言語を身につけて、コミュニケーションを楽しみたい。

もっと自分の知らない世界に触れてみたい。

それが、やる気の根源だったから。

 

自分の理解が深まる。

使える表現がひとつ増える。

苦手な発音をひとつずつ克服する。

 

その先には、コミュニケーションを楽しんでいる
未来の自分の姿が想像できました。

検定の勉強”だけ”をした先には、
僕が望んでいる未来はないと確信しました。

 

僕がなにかを勉強するときに、
呪文のように唱えていることがあります。

「焦るな!ジワジワ成長すればいい。」

 

コツコツとやっていると、
嫌でも上達します。

言語学習で多くの人がつまずくのは、
決して発音や文法ではありません。

1番の課題は、モチベーションの維持です。

モチベーションが続かないから、
継続していくことができなくなります。

 

有名なウサギとカメの話。

気が向いたときだけ走って、すぐに休む。

そんなウサギのようなタイプに
なってほしくありません。

なぜかというと、その勉強スタイルだと…

言語で結果が出るのは1年ではなく、
3年、5年と掛かってしまうからです。

 

カメになればいい。

1歩1歩、ノロノロでも構いません。

自分は不器用だなと感じることもあるかもしれません。

そんなことは気にしなくてOKです。

言語もそうですが、
なにかを勉強するときに人と比べる必要は
そもそもありません。

僕たちは、学校でそういう考えを
仕込まれてきたかもしれませんが…

誰のために学んでいるのかを忘れてはいけません。

目指すゴールは誰のためにあるのか。

そこだけハッキリしておけば大丈夫です。

 

そのゴールは、あなただけのものです。

本来は、誰とも競う必要すらありません。

自分が決めたゴールに向けて、
ゆっくりでいいから1歩ずつコツコツと進んでいく。

少しずつ知識を増やしながら、
学んだことを実践する。

本当にシンプルですが、
同じことを繰り返すことを続けた人は、

半年後には、簡単な会話を楽しんでいます。

1年後には、日常会話に自信がもてるようになっています。

2年後には、深い会話もでき、
ビジネスで生かせるレベルに到達しています。

 

情報に引き寄せられたり、
他の人に惑わされたりするかもしれません。

ときには、大きく道をはずすこともあります。

僕も大きく遠回りしたなと思ったことも
何度もありました。

でも、そんな寄り道も
あとで振り返れば必要だったんだなと思えます。

 

言語を学んでいて、気づいたことですが

成長というのは、決して右肩上がりに
一直線に上がり続けるものではありません。

直線ではなく、もっとジグザグに、
上がったり下がったりを繰り返します。

色んな壁や問題に遭遇するから、
学ぶ必要性を感じる。

学んだことを実践して、
失敗を繰り返しながら知識が経験に変わる。

その経験を土台として積み上げていくことで、
土台自体の高さが上がります。

土台が上がることで自分自身が持ち上げられる。

これこそが本当の意味での成長です。

 

言語を本気で身につけたいと思うなら、
このことを覚えておいてください。

 

決して、人と比べないこと。
人の目を気にするゲームはやめる。

焦らない。
ジワジワと土台を底上げするのが最強。

 

このことさえ押さえていれば、
言語の壁を超えることは可能です。

学習を通して、自分が成長していく
喜びを味わってください。

 

では、また更新します。